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  権利に関する登記の登記事項

読み方:けんりにかんするとうきのとうきじこう

解説

権利に関する登記では、次のような事項が 登記記録に記録される。 不動産売買や、 抵当権が設定された場合を例にとると下記のようになる。


1. 登記の目的。「所有権移転」とか「抵当権設定」というもの( 不動産登記法59条1号)。

2. 申請の受付年月日及び受付番号。「平成19年8月1日第1234号」というように表示される。権利に関する登記は、他に先んじて登記がされるか否かが非常に重要であるが、申請の受付年月日及び受付番号によって、その優先順位を究極的に公示している(同法同条2号)。

3. 登記原因とその日付。登記原因とは、登記をして公示すべき変動を発生させている原因をいう。例えば、平成19年8月1日に締結された売買契約によって不動産の 所有権が移転したときは「原因 平成19年8月1日売買」、抵当権が設定されたときは「原因 平成19年8月1日設定」と記録される(同法同条3号)。

4. 登記される権利の 登記名義人の表示。所有権移転登記であれば所有者を、抵当権設定登記であれば 抵当権者を公示する。登記名義人が 自然人であれば同人の住所・氏名、 法人であればその名称・事務所の所在を記録する。なお、当該権利が 共有又は 準共有の場合には、その持分割合を「持分 2分の1」などと記録する(同法同条4号)。

5. 登記の目的である権利の消滅に関する定めがあるときはその定め。登記原因たる 法律行為解除条件又は終期を付した場合に、当事者がこれを第三者に対抗することを意図するときは、これを登記事項とすることができる(同法同条5号)。

6. 当該不動産又はそれに関する権利が共有又は準共有の場合、当事者は原則としていつでも分割することができる。しかし、分割をしない旨の当事者間の合意( 民法256条1項ただし書き)、分割を禁ずる 遺言(同法908条)、家庭裁判所の審判があるときは、これを登記することができる(不動産登記法59条6号)。

7. 権利に関する登記の申請を申請適格者自らではなく、第三者(代位者)が同人に 債権者代位権の行使等の規定により代位をして行ったときは、代位者と代位原因を公示する(同法同条7号)。

8. 申請の受付年月日及び受付番号のほかに、権利の順位を明らかにするために必要な事項として、不動産登記規則147条で定める順位番号及び符号(順位事項という。不動産登記令2条8号)。

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